私は毎日、痛みと戦いながら生活しています。
それなのに、「その病気は指定難病じゃないので、医療費助成の対象外。」
はじめてその事実を知ったとき、正直「日本の法律って難しい……」と思いました。
原因も不明、治療法も確立されていない。
それだけ聞けば「難病」という言葉がぴったり当てはまりそうなのに、
なぜSAPHO症候群(サフォー症候群)は指定難病ではないのか。
感情的に憤るというよりも、制度の仕組みがよくわからなくて、ただ困惑しました。
だから自分なりに調べてみることにしました。
■ そもそも「指定難病」って何?
難病法のもとで、国が「指定難病」として認定するためには、大きく分けて2つの条件が必要とされている。
- 発病の機構が不明
原因や病態が解明されていないこと。
感染症や外傷など原因が明確なものはNG。 - 治療方法が確立していない
根治できる標準治療がないこと。
対症療法だけなら該当する。 - 長期の療養が必要
生涯にわたって症状が続くこと。
一時的な急性疾患はNG。 - 患者数が人口の約0.1%未満
目安は約18万人未満。 - 客観的な診断基準が確立している
学会などが認めた明確な診断基準があること。
指定難病になるための条件(全部満たす必要あり)
出典:厚生労働省 指定難病検討委員会資料
この5つが全部揃わないと指定されないです。
SAPHO症候群は1・2・3は満たせそうでも、
5の診断基準がまだ曖昧という点が大きな壁になっています。
この2つをクリアして、はじめて医療費助成の対象になるようです。
SAPHO症候群は1の患者数の少なさという点では当てはまりそうに見えます。
実際、世界的な発症率は0.04%程度という報告もあります。でも問題は2です。
■ 診断基準がまだ「曖昧」なのが最大の壁
SAPHO症候群は、
滑膜炎(S)・湿疹(A)・膿疱(P)・骨化症(H)・骨髄炎(O)の頭文字をとった病名で、皮膚・骨・関節に多彩な症状が出ます。
ところがこの「多彩すぎる」ことが、診断を難しくしてるようです。
症状の出方が人によってかなり違うし、似た疾患も多い。
たとえば「慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)」という病気とは、
同一または類似した疾患ではないかとも言われています。
つまり、病気の「境界線」自体が医学的にまだはっきりしていないのです。
診断基準が曖昧な状態では、「何人の患者がいるのか」という実態の把握も難しくなる。
日本国内のデータに至っては、まだ十分に集まっていないのが現状です。
指定難病の申請には、患者数や診断の正確なデータが必要になります。
それが揃っていないと、国が動くための根拠が作れない、という悪循環が出来上がります。
なるほど、「難しいわけだ」とは思いました。
■ 「難病なのに難病じゃない」という矛盾
原因不明で、治療法も確立されていない。それがSAPHO症候群の現実です。
なのに、今の制度のもとでは医療費助成を受けることができない。
毎月の通院費、薬代、仕事を休んだときの収入減……積み重なっていくコストを、
すべて自分で背負い続けなければなりません。
「じゃあ障害者年金は?」と思う方もいるかもしれないです。
制度上は、日常生活に支障が出るほどの関節の痛みがあれば、受給の可能性がゼロではないようです。
でも実際には、痛みの症状だけで認定を受けるのはかなり難しいというのが現実です。
気になる方は、主治医や地域の行政窓口に相談してみてほしいです。
■ 「知られていない」ことが、いちばんの問題かもしれない
調べていて気づいたのは、SAPHO症候群はとにかく「知名度が低い」ということです。
医療従事者でさえ、この病名を知らないケースがあります。
患者数の実態が把握できていない背景にも、
そもそも正しく診断されていないケースが相当数あるのではないか、という指摘もあります。
認知されなければ診断されない。
診断されなければデータが集まらない。
データがなければ指定難病の審査に進めない。
この負のサイクルを断ち切るには、
まず「この病気が存在する」ことを、もっと多くの人に知ってもらうしかないです。
だから私はブログを書く。痛みがある日も、しんどい日も、できる範囲で発信し続ける。
それが、同じ病気を抱える誰かへの道標になればいいと思っています。
※ この記事は個人の体験・調査に基づくものです。
症状や状況は人によって異なります。医療に関するご判断は、必ず主治医にご相談ください。


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